2017年10月22日 (日)

花のポートレイト展 ⅩⅡ

嵐になる前に、、、と今回は早くから衆院選の投票に行ってきました。

「しかし、こんな天気じゃあ今日は開店休業だな、、、」などと思っていたら、久しぶりにMaehoさんがお見えになりました。カレンダーを受け取りに来てくださったのですが、長らくお会いしていなかったので話が弾みました。

急にやってきた寒さと長雨で、今年は秋を楽しむ余裕もありませんでした。本当ならば明日から八ヶ岳へ紅葉見物に出かける予定だったのに、全てキャンセルしました。とても残念です。
お客さまや友人たちとの会話でも、金木犀や菊やコスモスなどの花の話題や、松茸や栗や柿の美味しい食べ物の話題が、今年は何だか少なかったような気がします。このまま秋は終わりになるのかしら、、、と思えば寂しくなりますね。

さて、「花のポートレイト展」の作品紹介も残り僅かになりましたが、本日は「泰山木」です。

《泰山木》
花も葉も堂々としていて立派です。似た花に「朴の木」や「大山蓮華」がありますが、やはり名前のごとく泰山木が大将でしょうね。
近所のお宅に大きな木があり、6月に入ると「いつ咲くかな、、、」といつも見上げながら通ります。公園では木の下に落ちた愉快な形の実を拾ってきます。
顔(花)を前に突き出し、手(葉)をぱっと広げて、歌舞伎役者が見得を切るときのようなイメージで描きました。

       泰山木

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2017年10月19日 (木)

花のポートレイト展 ⅩⅠ

今の時期を七十二候でいえば、寒露末候の「蟋蟀在戸(きりぎりすとにあり)」です。
野にあったコオロギが人家の戸口に近づいて鳴く頃で、もう少し寒くなると次には「牀下(しょうか)=床下に入る」、と中国の故事にあります。
しかし、連日の雨と冬のような寒さに、戸口にいたコオロギも慌てて床下にもぐりこんでいることでしょう。

昨晩は、フェルケール博物館へ足を運んで下さった方が「とても感動しました。友人を誘ってまた行こうと思っています」とわざわざ電話をくださり、思いを熱く語って下さいました。
久しぶりの地元での個展はあちこちから思わぬ反響があり、始まる前は「2ヶ月はちと長いな~、、、」などと思っていたのですが、それはそれで楽しいことも沢山起こります。

今日の午後、展示している作品を1点交換するために久しぶりに会場へ行きました。新しく飾ったのは「青薔薇」の作品です。

《青薔薇》
英語で「Blue Rose!」と言えば、それは「ありえない!」とか「不可能だ!」と言う意味です。薔薇の専門家がどんなに改良・工夫しても、青色の薔薇だけは作れなかったからです。
しかし、サントリーがバイオ技術で遺伝子を組み替え、とうとう青薔薇を作ってしまいました。2002年のことです。科学はこの世の「不可能」を一つずつ無くしていきますね。
抱えるほどの青薔薇を壷に活けてアトリエに飾ると、アトリエ全体の空気が澄んで静まり、まるで海の底にいるような錯覚を覚えます。「青」の持つエネルギーを強く感じる瞬間です。

         青薔薇

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        青薔薇(70×89)・・・青のエネルギーを感じて下さい

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2017年10月18日 (水)

深山霧島

半世紀も前のこと、、、高校生だった僕が九州地方へ修学旅行に行ったとき、霧島連山や阿蘇山を走るバスの車窓から見えたのが「深山霧島(ミヤマキリシマ)」という名の躑躅でした。

ガイドさんが、その花にまつわる説明や歌を披露してくれた事もおぼろげに覚えていますが、雄大な火山地帯の景色の中の彩りとして、この花の色の美しさが今でも脳裏に焼きついているのです。

調べてみると、見頃は5月から6月と書いてあります。
・・・と、ここで疑問が湧いてきました。修学旅行は確か秋だったはずです。遠い昔のことだから僕の記憶違いかな、と思いながらなおも調べていくと、「気候が似た秋にも咲く」との記述を見つけ、ホッとしたしだいです。

深山霧島は鹿児島県の県花です。そして、鹿児島といえば「桜島」。
昨年、乃里子さんは鹿児島市でのサイン会に出向いたとき、ホテルの窓から望んだ桜島と錦江湾をスケッチしてきました。それを元に、今年依頼を受けて描いた絵があります。今日はそれをご覧いただきます。

     深山霧島と桜島

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2017年10月13日 (金)

木犀の香に・・・

  木犀の香に あけたての障子かな (虚子)

朝、アトリエの外には満開の金木犀です。窓を明けるとドッと甘い香が入ってきます。咽るような香に窓を閉めたり、嗅ぎたくてまた開けたり、、、まさに今朝は虚子の心境でした。

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小雨の中、午後お出でになったお客さまが「いや~、町中金木犀の匂いで満ち満ちていますよ!」と嬉しそうに仰ったので、ひとしきり木犀の話しで盛り上がりました。
しかし今日から降り出した雨は、これから数日続くという予報です。せっかく咲いた花も散ってしまうでしょうねぇ、、、少し恨めしくもありますが、季節の移ろいに逆らうこともできません。もう少し楽しませてもらい、また次の年を待つことにいたしましょう。

       金木犀と銀木犀

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2017年10月11日 (水)

花のポートレイト展 Ⅹ

ここ数日の気温の変化にびっくりしたのか、家の金木犀が突然咲きました。

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「寒露」も過ぎたというのに、昨日も今日も昼間は汗ばむ陽気です。
向かって右が銀木犀、左が金木犀です。同時に満開になったのは初めてのことです。

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日が落ちると、この木の下で蟋蟀(こおろぎ)が鳴きはじめます。
外は闇になっても、窓を開けていると肌には心地よい風が、耳には虫の音が、舌には栗の渋皮煮の甘い味が、そして鼻には金木犀の香が、、、五感で秋を楽しんでいます。

さて、今日の肖像は「薔薇」です。

《薔薇》
私が初めて岩絵具を使って描いた絵は薔薇の絵でした。そしてその薔薇に合わせた壷がこの呉須赤絵の壷でした。それ以来、このコンビの作品を数え切れないくらい描いてきました。
薔薇と赤絵壷・・・ミスマッチのように思うでしょうが、この和と洋の融合は私の中で最もしっくりする組み合わせなのです。

        薔薇

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2017年10月 9日 (月)

花のポートレイト展 Ⅸ

昨日は富士市から親しいお客さまがお出でになったので、「フェルケール博物館」の方の展示を見ていただきたくてご一緒しました。

一作一作時間をかけて熱心に観賞してくださり、キャプションも丁寧に読んでいただいたうえに、「乃里子さんも忙しい中よく頑張りましたねぇ」と仰ってくださったので、僕はいたく感動したのでした。

「ここまで来たのだから、二階でやっている特別展を見ていきませんか?」とお誘いして、7日から始まった『戦後の蘭字ーアフリカと中東へ輸出された日本茶ー』を二人で見学しました。

「蘭字」というのは、明治初期から昭和のはじめにかけて、日本茶を輸出する際に茶箱に貼られていたラベルのことですが、今回の企画展はその内の「戦後の蘭字」を集めたものです。
とにかくデザインが多彩なうえにモダンで、美術的にも「さすがに浮世絵の伝統を受け継ぐ国だ!」と感心させられる高いレベルのものでした。
この頃の輸出先はアフリカや中東地域が主だったらしく、ラベルをよく見ていくと、文字はアラビア語で表記されたものが多く、絵も中東の風俗やラクダなどエキゾチックな絵柄が殆どでした。
中々こうした企画はないので、一見の価値がありますよ!どうぞついでに見学されてはいかがでしょうか・・・勿論、特別展見学のついでに『花のポートレート展』をご覧いただくのも大歓迎です!

さて、今日の肖像は「紫陽花」です。

《紫陽花》
今では沢山の種類がありますが、原種は日本に自生するガクアジサイです。
学名は「オタクサ」。シーボルトが愛する女性「おたきさん」からつけたのは有名な話。色がついているのは萼。中の小さい点が花です。
和の花ですから、縦縞模様の着物に藍色の帯という背景で描きました。

       紫陽花

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2017年10月 7日 (土)

花のポートレイト展 Ⅷ

今朝、玄関の戸を開けると、仄かに木犀の匂いがしました。今年初めての体験です!

二本ある金木犀のどちらかな?と思って確かめてみると、どちらも花は咲いていません。おかしいな、、、と思いつつ匂いを辿っていくと、、、ナント!銀木犀の木でした。今年は銀木犀が先に咲きました。

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顔を近づけてよ~く見ると白く膨らんだ蕾を一杯付けています。
金木犀に比べると、姿も発する匂いも控えめなので、こんなに沢山蕾を付けるまで気付きませんでした。
この甘い匂いをギャラリーに充満させたいと思ったので、少し寒いけれどしばらく戸を開け放しておきました。

いつも、「フェルケール博物館」の様子はどうかな?と気にはなってはいるのですが、中々行く時間がありません。しかし、昨日お出でになったお客さまから「大勢いらっしゃってましたよ」と教えていただいたので、少し安心しました。

さて、今日の肖像は「ダリア」です。

《ダリア》
街の花屋さんに入ったとき、奥からじっとこちらを見ている大輪の花がありました。強烈な赤で、まるで太陽のようなその花は、メキシコ原産ラテン系の太陽娘「ダリア」でした。
ヨーロッパ経由で日本に渡ってきたのは江戸時代末のことだそうです。そのときこの花を見た日本人がつけた名前が「天竺牡丹」です。そういわれれば牡丹によく似た花ですね。
この絵の花は「デコラティブ咲き」・・・今は色も形も多様です。

       ダリア

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2017年10月 5日 (木)

花のポートレイト展 Ⅶ

今回の展覧会は「フェルケール博物館」と「ぎゃらりぃ金木犀」との同時開催、ということはお知らせしましたが、もう一ヶ所で展示していることをお伝えしていませんでした。

初夏から始まった「静清信用金庫」での展示を、秋にも継続してほしいとの依頼を受け、10月・11月とさらに延長して展示することになったのです。
それならば、丁度『花のポートレート展』の期間と重なるので、作品は「笹百合」、「金木犀(朋友)」、「薔薇」、そして絹本に描いた「金木犀(高砂)」の4点を選び、”花の肖像”として飾りました。

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数は少ないですが、皆さまにご覧いただきたい作品ばかりです。
・・・と言うことで、三ヶ所での同時開催となりましたので、どうぞこちらにもお運び下さい。

さて、今日見ていただくポートレートは「檜扇」です。

《檜扇》
昔、宮中で用いられた檜の薄皮で作った扇を檜扇といいましたが、この花の名の由来は、葉の形がまさに扇を広げたような姿にあります。どちらかといえば花よりも葉が主役なので、葉の広がりが目立つよう壷ではなく鉢に活けて描きました。八月の花なので、朝顔の模様と涼しげな和更紗の床を組み合わせました。
余談ですが、この花の種は「ぬばたま」といい、夜や闇の枕詞になったほど深い黒色です。

         檜扇

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2017年10月 4日 (水)

花のポートレイト展 Ⅵ

今日はマゴトラマンとの約束があったので、迎えに行ったついでに、二人で「フェルケール博物館」まで行ってきました。

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祖母の描いた絵にも感心していましたが、展示室に並ぶ和船の模型や港の道具、大きな錨や昔の茶箱のラベルなどに興味津々でした。やはり男の子です!

お習字の稽古の後は、わが家で三人で食事をするのが恒例ですが、今日は「中秋の名月」ということで、夕食後に「お月見」をする予定になっていました。
ところが、ススキと団子の用意はできていたのに、肝心の月が中々姿を現しません。送っていく時間も迫ってきたので、それならば!と急遽”にわか満月”を用意し、手を合わせてお団子をいただきました。

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さて、月には尾花ですが、『花のポートレート展』には流石に尾花の絵は無いので、今日は尾花と同じ秋の七草の仲間の「桔梗」を紹介します。

《桔梗》
秋の七草の一つですが、夏に開花します。万葉集にも多く出てくる古い花です。花開く前の蕾状のとき、風船のように膨らむ姿が可愛いですね。
「桔梗の花咲くとき ぽんと言ひそうな」と加賀千代女も詠んでいますが共感します。
この花は粋な雰囲気を持っているので、着物が似合う女性を連想しながら描きました。

         桔梗

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2017年10月 3日 (火)

花のポートレイト展 Ⅴ

今日は久しぶりに静岡の町に出ました。
ちょっと買い物もあったのですが、市立美術館の「デンマーク・デザイン」という企画展を見に行ってきたのです。

デンマークと言えば、国を挙げてデザインに力を入れ、国立の「デザイン博物館」を持っているほどです。
ロイヤル・コペンハーゲンの食器、斬新でシンプルなデザインの家具や照明器具など、、、中々面白い企画でした。

そういう訳で、今日はフェルケールの方へ顔を出そうと思っていたのですが、行けませんでした。
さて、『花のポートレート展』、本日のキャプションは「アネモネ」の作品についてです。

《アネモネ》
とにかく愛らしい花です。ギリシャ語の「風」が語源だというところも素敵ですね。早春の風が吹き始める頃に花を咲かせますが、わが家の花壇にも毎年色とりどりの花が咲きます。葉はピエロが首に巻くフリルのようです。
可愛い花なので、逆に黒の背景と赤い更紗の床でシックに表現したら、とても大人っぽくなりました。

       アネモネ

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