2016年5月20日 (金)

福山にて

瀬戸内海の多島美はよく知られていて、その島々を望む風光明媚な場所は沢山あります。
中でも、その昔”朝鮮通信使”が「日東第一形勝」と讃えたという鞆の浦の福禅寺對潮楼からの眺めは格別でした。

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先日、三男夫婦の住む広島県福山市まで行ってきましたが、到着した日に、二人が上記の鞆の浦を案内してくれたわけです。

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鞆の浦はかつては潮待ちの港として栄えた所なので、源平の時代・足利の時代・幕末の時代等々歴史的にも数々のドラマが生れた舞台なのです。そして目の前には自然豊かな仙酔島があり、ちょうど鯛網のイベントが行われていました。

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港湾都市・工業都市というハードなイメージの福山市ですが、一方で”薔薇の町”としてのソフトな顔も持っています。
これは、”戦災で荒廃した町に潤いをあたえよう、心に和らぎを取り戻そう”と、戦後復興のシンボルとして、町の人たちが自主的にはじめた苗植えから始まり、「ばら公園」を中心に町全体に広がっていったものだ
そうです。
そういえば、車窓から眺める風景のあちこちに薔薇の花があり、この街にとても豊かな印象を持ちました。

慌しい訪問でしたが、次回訪ねるときはもっとゆっくり時間を取り、歴史も文化も堪能できたらと思っています。

       薔薇
(58×40)

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2016年5月16日 (月)

出会い

昨日は、『世界平和交響曲』という”世界中の人々の幸福と平和を祈る”催しにご招待いただいたので、仕事を休みにして朝から富士山麓まで出かけました。

爽やかな五月の風が吹く中で行われた、壮大で厳かなセレモニーにはとても感動しました。そして、その後のレセプションでも、とても素敵な出会いがありました。


世の中にはユニークで魅力的な方々が大勢いらっしゃいますが、そうした方達と直接触れ合って話せるチャンスはそんなに多くありません。そうした意味において、昨日はとても幸運な機会をいただきました。

まずは、木内鶴彦氏です。
「コメットハンター」ってわかりますか?・・・日本語で言えば「彗星捜索家」ですが、氏の肩書きがそれです。そうした仕事があることが、僕にはよく理解できません。しかし、実際木内氏が発見した彗星がいくつかあり、名前まで付いているのですから、天文学の世界では大した人なのです。
そして、氏にはもう一つ「臨死体験者」としての顔があり、こちらの方が著書も多くご存知の方が多いかもしれませんね。短い時間のお話しでしたが、とても興味深い内容だったので、著作を調べて『生き方は星空が教えてくれる』という本を選びAmazonに早速注文しました。楽しみです。

次にお話したのが、「こころみプロジェクト」という表現者グループの写真家 齊藤文護・音楽家 古賀久士・詩作家 古屋利行の各氏です。
齊藤氏のスピーチの中で流した古賀氏のオリジナル曲とカウンターテナーの歌声が強烈に心に響いてきたので、その感動を率直に伝えたら、「お近づきのしるしに・・・」とアヴェ・マリアを歌ったCDをくださいました。

帰路は渋滞でしたが、車中でいただいたCDを繰り返しかけ、透き通るような歌声を聴いていると心が落ち着きました。
一日の貴重な体験、有意義な出会いを振り返り、お誘いいただいたNさんには心から感謝したのでした。

       ひめうつぎ(45×44)

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2016年5月12日 (木)

不老長寿?

八十八夜の美味しいお茶を飲みたくて、数日前、興津川の源流近くの「大平」という集落まで行ってきました。

以前、乃里子さんが従姉妹から貰ったというお茶がとても美味しくて、どこで手に入れたのか尋ねてみると、大平で茶栽培をしている「石垣製茶」という所で求めたということでした。
そこのお茶は、JAにも町のお茶屋さんにも卸しておらず、出向かなければ手に入らないということなので、それなら山の青葉を楽しみながらドライブでもしようか、と行ってきたわけです。

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そもそも、唐の時代の陸羽が『茶経』で記しているように、お茶は”薬”として飲まれていたのです。わが国でお茶を広めた人といえば鎌倉時代の栄西禅師ですが、その『喫茶養生記』にも、「茶は養生の仙薬なり。延齢の妙術なり」として、やはり薬効を説いています。
特に八十八夜に摘み取るお茶には、古来より”不老長寿”の効能があるとして珍重されてきたのです。寒い季節を越えて育った新芽には、確かに若々しさを感じますね。

先祖が江戸時代に積み上げたという石垣や、それに倣って夫婦で積んだという石垣の上に栽培されたお茶の木は見事に美しく、「常に茶の木の”声”を聴く」というご主人の生産姿勢が表れていると感じました。

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母屋で淹れていただいたお茶は、大袈裟ではなく、感動的な美味しさでした!お茶はこんなに甘いものだったのか!・・・一番茶にはテアニンが多く含まれているので甘い、とは聞いていましたが、お茶の概念が覆るほどの甘味でした。

不老長寿とまではいかずとも、少しは寿命が延びたかな?

      送陸羽・茶畑図(35×50)20年前の作品

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2016年5月 6日 (金)

緑の中で

先日、県立美術館までウォーキングに行ったとき、裏山でヒナギキョウを見つけて持ち帰り、花壇に植えました。今朝見てみると、それがラベンダーの陰に隠れて小さな花を咲かせていました。
その他にも・・・ワスレナグサ、セイヨウツユクサ、ノイバラ、フタリシズカ、フジアジサイ、ニッコウキスゲ、ヒメヒオウギなど、わが家の花壇には色とりどりの小さな花が、生い茂った緑の間から顔を出しています。

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さて、県立美術館といえば・・・現在、「東西の絶景」と題して開館30周年記念展が開催されています。

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まぁ、今まで何度も見ている収蔵作品の展示ですが、久しぶりに若冲の『樹花鳥獣図屏風』を見てみようと、思い立って出かけました。
今回も、近づいたり離れたり、矯めつ眇めつ見たわけですが、何度見ても他に類の無い不思議な絵であり、若冲という絵描きの特異な感性が如実に表れた代表的な作品だと思います。
横山大観の『群青富士』は、パンフレットに載っていたにもかかわらず、展示されておらず残念でした。その代わり、と言っては何ですが、大好きな児島善三郎の『箱根』を見ることができて満足しました。この作品は、画面の中の空気が澄みわたっていて、いつ見ても心が晴々する絵です。

館を出ると、周りは眩しいほどの木々の青葉で覆われています。
一口に”緑”といっても、その色の多様さに感動するのがこの季節です。それらを眺めながら散歩できることが、ここの美術館に来るもう一つの楽しみでもあります。

 

       薔薇(40×58)

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2016年5月 1日 (日)

5月です

皐月の鯉の吹流し・・・今年も有東坂池に鯉幟が泳ぐ季節になりました。大好きな若葉青葉の5月です!
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世の中はゴールデンウィークの真っ最中ですが、そんな中、遠く新潟から、清水の小さな画廊を訪ねてくださったご夫妻がおられました。

友人たちとの関東方面へのご旅行の際、中日の自由行動の一日を使って、わざわざ当ギャラリーまで足を運んでくださったということです。
「長年の思いがようやく叶いました・・・」、と興奮気味に話される奥さまを、にこやかに見つめるご主人の目が穏やかで、とても素敵なご夫妻でした。

聞けば、青木乃里子の絵を最初に目に留めたのは「壁掛カレンダー」であった、というお話しでした。おかげさまで、そのように仰っていただく方が思いのほか大勢おられて、このカレンダーの効果も侮れないな、と思ったしだいです。

その後も、桜や椿の作品をご覧いただきながら話は弾み、お帰りの際には「訪ねてよかった!」との言葉を聞けてホッとしたものでした。

さて、今日から月が変わったので、事務所に掛けてあるカレンダーをめくってみると、5月はピンクのノイバラを描いたものでした。
家の花壇でも色々なバラが咲き始めています。5月は薔薇の季節ですね。
そして、アトリエをのぞけば・・・薔薇を活けた白い花瓶の前に座り、ひたすら筆を動かしています。新しい作品がもうすぐ見られそうです。

       ピンクのノイバラ

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2016年4月28日 (木)

5月開廊日のお知らせ

5月開廊日は以下のようになりますので、よろしくお願いいたします。

〈5月の開廊日〉

                1日(日) 

 6日(金)・ 7日(土)・ 8日(日) 

13日(金)・14日(土)・ 休み(日)

20日(金)・21日(土)・22日(日)

27日(金)・28日(土)・29日(日)

お世話になっている表具屋さんのお宅に「ハンカチの木」があり、今年も花が咲いたので見せていただきました。

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風が吹くと白い苞(葉っぱの変形した部分)が揺れて、本当にハンカチを振っているようです。”清潔”という花言葉そのままの姿ですね。

さて、ギャラリーは今・・・《櫻・桜・さくら・サクラ》・・・桜を描いた新作をズラリと並べました!
額屋のKiyonoさんの協力を得て、すっかり装った作品が10点以上揃いました。「こんなことなら、皆さんに”春の新作展”の案内を出せばよかったな・・・」と思いながら、先ほど展示を終えました。飾り終えて、一人でも多くの方に見ていただきたいと、心から思ったしだいです。

        さくら 
(22.5×22.5)

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2016年4月22日 (金)

お花見に来ませんか?

青森弘前公園の桜が満開、と朝のニュースが伝えていました。

弘前城の桜はさぞや見事だろうな~!行きたいな・・・と思いながら、すっかり葉桜になった大沢川を散歩しました。

皆さん、今年の花見はどうでしたか?堪能しましたか?
忙しくて見逃してしまった方、十分楽しめなかった方、お花見に来ませんか?「ぎゃらりぃ金木犀」の中は、今、ソメイヨシノが満開です。山吹も枝垂れていますよ。

この春描いた桜の新作をズラリと並べました。今月一杯展示する予定ですので、是非遊びにおいでください。

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        櫻

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2016年4月19日 (火)

花は天からの・・・

この国に住んでいれば地震は避けられない、とはいいながら・・・熊本からの報告は日を追うごとに悲惨なものになっています。心が痛みます。

思えば、ギャラリーを開いた翌年に「東日本大震災」が起こり、日本中が悲しみに打ちひしがれ、暫くは立ち直ることが出来ませんでした。
しかし、その中で僕達は学んだことも多くありました。「絆」という言葉で表された人と人とのつながりや、助け合い思いやることの大切さもその一つです。
日本中が、”居ても立ってもいられない””何か自分にできることは無いか”という空気で溢れ、そんな中、僕たちも復興支援のチャリティー展を開き、微力ながら協力させていただいたのでした。
あの時、お客さま方一人一人の惻隠の心がギャラリーに満ちていたことを思い出します。

そのようなお客さまの中に、沼津から訪ねてくださったT夫妻がおられました。
被災者の中にT夫妻の知人がおられ、その方への支援を通して交わる中で、夫妻は乃里子さんの絵のファンになってくださり、その後、親しくお付き合いをさせていただくようになりました。
そして・・・「ぎゃらりぃ金木犀」に通ってくださるようになったその年から数え、先週の来廊で、ナント!100回目を迎えたのです。
「赤い手が櫂を握る」(赤い手=ハンドレッド=100、櫂=会)という、洒落の効いた判じ物までこしらえて100回目を祝うご夫妻に、僕は戸惑いを覚えながらも、心の中で大いに感謝したのでした。

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さて話しを戻して・・・先の大震災の折にこんな話を聞きました。
「すべてを失い絶望の淵にいるとき、野に咲く一輪の花を見て生きる勇気が湧いてきた・・・」というものです。
僕はこの話を聞いたとき、改めて花の持つ不思議な力を思ったものでしたが、被災地の皆さんが心に花を持ち、希望を失わず生きてくださることを今は祈るばかりです。

       花は天からの贈りもの

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2016年4月17日 (日)

チョーさん

三島市にある佐野美術館で『長新太の脳内地図展』をやっていると知ったのは、不覚にも会期末も迫る5日前のことでした。

僕達は若い頃から長新太の絵本のファンで、『キャベツくん』や『ブタやまさん』シリーズ、『おしゃべりな玉子やき』や『へんてこライオン』など、独特な色彩で描かれたナンセンス絵本を購入しては子どもたちに読んでやりました。
成長した息子たちは、ユーモアを解する大人になってくれましたが、これは多分にチョーサンのおかげであると思っているのです。

展覧会では絵本の原画がズラリと並び、久しぶりに”へんてこ”で、”子どものように自由”で、”ブキャッ!”なチョーさんの頭の中を覗くことができ、「ちょっと遠いけど来てよかった!」と感激しました。


さて、蒐集というほどではないけれど、僕はピンバッジが好きで、どこかに出かけた序でに求めているのですが、今回の展覧会で嬉しかったのは、チョーさんキャラクターの中の「ライオン」と「ネコ」を手に入れることができたことです。

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一緒に写っているのはMaehoさんにいただいた「歯」のピンバッジ!面白いでしょう?これが最近では一番のお気に入りで、出かけるときには襟に付け、友人たちの「ウン?なにそれ?」という反応を楽しんでは悦に入っているのです。
人生には須らく”ユーモア”が必要ですね(^^)

        こけし

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2016年4月11日 (月)

水なき空に・・・

桜花 散りぬる風のなごりには 水なき空に波ぞ立ちける(貫之)

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今日は朝から風も強く、「見納めかな・・・」と思ったので、大沢川をグルリと散歩しました。
案の定、川面には”花筏”が流れ、道路には”花筵”が敷かれ、花吹雪の下の僕は、冒頭の貫之の歌のように”風に舞い上がった桜の花びらが大空に白波を湧き立たせる”かのような様を楽しみながら歩きました。

世の中に たえて桜のなかりせば 春の心はのどけからまし(業平)

この世の中に桜さえなかったら春をのどかに過せるのにな~・・・と詠んだ業平さん、全く同感ですよ!
桜という花が人の心を平静にしておかないのは、散り急ぐ花の姿に人の心も急かされるからでしょうね。”儚さ”が目に見えるからでしょうね。”潔さ”にもののあわれを思うからでしょうね。

いずれにせよ、花はもうすぐ散り終え葉桜となります。その前に・・・行く春を惜しみながら明日は船越堤にでも行こうと思っています。

        櫻

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